賃貸の申し込みから入居まで|審査・書類・日数を全部解説
審査で落とされた経験から学んだこと
2回目の引っ越しのとき、内見した物件をとても気に入り申し込みをしたところ、審査落ちになりました。当時フリーランスとして働き始めたばかりで、収入が不安定な時期でした。
管理会社からは「審査の詳細はお伝えできません」と言われるだけで、理由がわからずモヤモヤしました。その後、収入証明書を充実させて別の物件を申し込んだところ問題なく通りました。
審査は「通るか通らないかわからない」という不透明さがありますが、仕組みを理解しておくと事前の準備ができます。この記事では、申し込みから入居までの全プロセスを解説します。
申し込みから入居までの全体の流れ
一般的なスケジュール
内見・物件決定
↓ (当日〜翌日)
申し込み書類の記入・提出
↓ (1〜3日)
入居審査(書類審査・保証会社審査)
↓ (1〜7日)
審査結果の通知
↓ (数日)
契約書類の準備・確認
↓ (1〜2週間)
契約締結・初期費用の支払い
↓ (数日〜数週間)
鍵の受け渡し・入居
**申し込みから入居まで合計2〜4週間が一般的です。**繁忙期(2〜4月)は審査が混み合い、2週間以上かかることもあります。急いでいる場合は担当者に伝えておくと良いでしょう。
ステップ1:申し込み
申し込みとは
「この物件に入居したい」という意思表示を、書面(入居申込書)で不動産会社に提出するステップです。この段階では契約は成立していません。
申し込みに必要なもの
- 入居申込書(不動産会社が用意する書類)
- 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード・パスポートなど)
- 収入証明書(源泉徴収票・給与明細書・確定申告書など)
収入証明書は「審査に使う」ためのものであり、申し込み時に必要か後から提出するかは不動産会社によって異なります。事前に確認しておきましょう。
申し込みは「仮予約」に近い
申し込みをすると、その物件は「申し込み中」として他の申し込みを受け付けなくなることが多いです。ただし、審査が通らなければ契約に至りません。
「申し込みだけ先にして、考える時間を確保する」という方法は取れますが、申し込み後のキャンセルは迷惑行為と見なされることもあるため、申し込みは「本当に契約する気がある」タイミングで行いましょう。
ステップ2:入居審査
審査は2段階で行われる
大家・管理会社による書類審査 提出された書類をもとに「この人に貸して問題ないか」を判断します。収入・職業・勤続年数などが主な審査ポイントです。
保証会社による審査 近年は多くの物件で「保証会社(家賃保証会社)」の利用が必須です。保証会社が独自の審査基準で審査を行います。
審査で見られる主な項目
| 審査項目 | 詳細 |
|---|---|
| 収入 | 家賃が月収の3分の1以内が一般的な目安 |
| 職業・雇用形態 | 正社員が有利。フリーランス・アルバイトは審査が厳しい場合も |
| 勤続年数 | 長いほど有利。転職直後は審査が通りにくいことがある |
| 過去の信用情報 | 家賃の滞納歴・クレジットカードの延滞歴が影響することがある |
| 年齢 | 高齢者は「孤独死リスク」として審査が厳しくなる場合がある |
| 国籍 | 外国籍の場合は審査が難しくなることがある(一部の物件) |
家賃の目安「月収の3分の1以内」
一般的に「家賃は月収(手取り)の3分の1以内」が審査の目安とされています。
例:月収(手取り)20万円の場合 → 家賃は約6.6万円以内が審査に通りやすい目安
これはあくまで目安であり、保証会社によって異なります。月収が審査ラインを下回る場合でも、連帯保証人をつけることで通る場合があります。
審査にかかる日数
- 一般的:2〜5営業日
- 繁忙期(2〜4月):7〜10営業日かかることもある
- 審査が厳しい保証会社の場合:1〜2週間
ステップ3:審査結果と契約準備
審査通過後の流れ
審査が通ったら、不動産会社から「審査通過の連絡」が来ます。その後、契約書類の準備・確認に移ります。
契約締結に必要な書類(一般的なもの)
- 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)
- 収入証明書(源泉徴収票・給与明細書の直近2〜3ヶ月分)
- 住民票(本籍地記載不要のもの。マイナンバー記載不要のもの)
- 印鑑(認印で可のことが多い。実印が必要な場合は印鑑証明書も)
- 連帯保証人の書類(連帯保証人が必要な場合)
連帯保証人が必要な場合に準備するもの
- 保証人の収入証明書
- 保証人の印鑑証明書
- 保証人の住民票
保証会社の利用が必須の物件では、連帯保証人が不要なケースが増えています。事前に確認しておきましょう。
ステップ4:初期費用の支払いと契約締結
初期費用の支払いタイミング
契約前または契約と同時に初期費用を支払います。支払い方法は現金・振込が一般的です。クレジットカードに対応している不動産会社も増えています。
初期費用の内訳は契約前に必ず確認し、不明な費用がある場合は担当者に質問しましょう。
重要事項説明の確認
契約前に宅地建物取引士(宅建士)から「重要事項説明」が行われます。これは法律で義務付けられた説明で、物件の状態・契約条件・退去時のルールなどが説明されます。
重要事項説明で必ず確認すること
- 退去時のクリーニング費用の負担者
- ハウスクリーニングの特約
- 更新料の有無・金額
- 管理会社への連絡先・対応方針
わからないことがあればその場で質問してください。「後から確認します」と言って後回しにすると、問題が起きたときに困ることがあります。
ステップ5:鍵の受け渡しと入居
鍵の受け渡しのタイミング
契約締結・初期費用の支払いが完了したあと、鍵の受け渡しが行われます。入居日(賃貸借開始日)以降でないと鍵の受け渡しはできないことが一般的です。
入居日は契約書に記載されています。希望する入居日を担当者に伝えて、適切な日程で契約を進めましょう。
審査に落ちてしまった場合の対処法
対処法1:別の保証会社を使う物件を探す
保証会社には複数の種類があり、審査基準がそれぞれ異なります。ある保証会社では落ちても、別の保証会社を使う物件では通ることがあります。
信用情報機関(LICC・JICCなど)と連携している保証会社は審査が厳しく、自社独自の審査のみを行う保証会社は比較的審査が通りやすい傾向があります。
対処法2:連帯保証人をつける
親族などの連帯保証人をつけることで、審査が通りやすくなることがあります。連帯保証人には「安定した収入がある人」を立てる必要があります。
対処法3:収入証明書を充実させる
フリーランスや自営業の場合、確定申告書を複数年分用意することで、収入の安定性を示せます。また、預貯金残高証明書を提出することで「支払い能力がある」ことを補足できる場合があります。
対処法4:UR賃貸・公営住宅を検討する
審査が通りにくい方には、UR賃貸(保証人不要・保証会社不要)や公営住宅(都営・市営住宅)も選択肢になります。収入要件はありますが、一般的な賃貸より審査ハードルが低い場合があります。
よくある疑問Q&A
Q:申し込みから入居まで何日かかりますか?
A:最短で2週間、一般的には3〜4週間が目安です。繁忙期(2〜4月)は1ヶ月以上かかることもあります。引っ越し希望日の1ヶ月前には申し込みを完了することを目標にしましょう。
Q:申し込み後のキャンセルはできますか?
A:契約締結前であればキャンセルは可能です。ただし、すでに審査が始まっていたり、申し込みを進めていた場合は迷惑をかけることになります。申し込みは本気の意思表示として行いましょう。
Q:審査に落ちた理由は教えてもらえますか?
A:一般的に、審査結果の詳細理由は開示されません。「審査の結果、ご入居いただけない結論となりました」という通知のみが来るのが通常です。
Q:複数の物件に同時申し込みはできますか?
A:一般的に「1物件1申し込み」が原則です。複数同時に申し込みをすることは業界マナーに反するとされており、断られることがあります。優先順位をつけて1件ずつ申し込むのが基本です。
まとめ:事前準備が入居スムーズの鍵
申し込みから入居までのプロセスを事前に理解しておくと、慌てずに対応できます。
スムーズに進めるための準備チェックリスト
- 収入証明書(源泉徴収票・給与明細)を事前に準備する
- 住民票を取っておく(発行後3ヶ月以内)
- 保証人が必要な場合、事前に保証人に話をしておく
- 希望入居日をあらかじめ決めておく
- 初期費用の支払い方法(現金・振込・クレジットカード)を確認する
審査は「ブラックボックス」な部分もありますが、収入条件を満たしていれば基本的に通ります。準備を整えて、スムーズな新生活のスタートを切りましょう。
Author
渡邊悠介
12回の引っ越し経験者。引っ越しの失敗と成功を繰り返してきた。その経験をもとにリアルな情報を発信中。